GIMP2.4のLens Distortion を使ってみる
建築・不動産関係でよく使われる建物のアオリ撮影。なかなか高価なレンズのため専門に仕事として使っている人やマニアしか持っていないレンズです。Photoshopには普通のレンズで撮影した画像をアオリ撮影したように修正する機能がありますが、GIMPも2.4からこの機能が標準で備わりました。(2.4以前ではwideangleがプラグインとして同様の機能が提供されています)
[フィルター]タブをクリックして表示されるメニューで[歪み]の[Lens Distortion]をクリックします。
※余談ですがバージョン2.4ではGUIに大きな変更はないようですが、[Script-Fu]タブが無くなって全部[フィルタ]タブの中に収まるなどしたようです。またツールパレットのアイコンがこれまで以上にWeb2.0調(?)になっています。2.4をインストールするときは2.2と共存できるようにインストールすると障害等が生じたとき安心です。インストール方法はこちら「GIMP2.4のインストール」を参考にしてください。ちなみにこのサイトでのGIMPの解説はしばらくは2.2で進めます。
- [Main]:樽型歪補正
- [Edge]:樽型歪みの補正をしたときに四隅が必要以上に歪むのを抑えるための補正
- [拡大]:拡大縮小
- [Brighten]:四隅の暗さ・明るさを補正する
- [X shift]:水平軸方向のシフト
- [Y shift]:縦軸方向のシフト
これらをごにょごにょ動かして歪みやアオリを補正します。小さいプレビューだと細かい部分までよくわからないときは、拡大表示もできるので助かります。
また図のようにウィンドウ自体を拡大すれば、プレビューウィンドウも大きくなるのでさらに使いやすいです。但しグリッド表示できないのがちょっと不便。右図の定規のようなものはGIMPとは関係のないものです。RulerX という画面上で長さを測るフリーのツールです。
樽型補正のカーブが何種類か用意してあるともっと補正しやすくなると思いました。まだこつが飲み込めていないのもあって、このビルを修整するのに結構時間がかかりました。あまりやり過ぎると妙に歪んでしまって、撮影したデジカメのレンズの歪みがGIMPの歪み補正のカーブと相性が合わないのかもしれません。
Webに載せる画像ならば充分に使えるツールだと思います。