GIMP2.4の「Heal」でニキビ・吹き出物・テカリを消す


GIMP2.4のHealツールでニキビ吹き出物を修正した例 GIMP2.2までは顔のニキビや吹き出物をレタッチで消すのは[スタンプ]ツールがもっとも便利に使えるツールでした。GIMP2.4にはさらに操作が簡単な[Heal]ツールが加わりました。Photoshopの修復ブラシのようなものです。おそらくGIMPでも日本語では「修復」という名前になるのだと思われます。

 GIMP2.2を使って解説した「ニキビ、ソバカス、テカリの肌をきれいに修正する」がばかばかしくなるほど、GIMP2.4のHealツールは肌のレタッチに最適なツールです。

○GIMP2.2のスタンプツールに関する記事はこちら→「スタンプの基本操作について
※N.S様お写真のご協力ありがとうございます

Healツールでニキビ・吹き出物の肌を修正する

GIMP2.4のHealツールの起動の仕方 ツールは[道具]タブをクリックして表示されるメニューで[描画]ツールの[Heal]をクリックします。またはツールパレットの傷バンマークのアイコンをクリックします。

Healツールはスタンプツールに使い方が良く似ています [Heal]ツールのオプションメニューでブラシを選択します。塗ったときのなじみが良いように、輪郭がぼけているブラシ「Circle Fuzzy」がお勧めです。半径は[Scale]で設定できます。GIMP2.4からブラシの半径が、ある程度オプションメニューで設定できるようになったので大変使い勝手がよくなりました。[Scale]にはニキビや吹き出物が充分に覆い隠せるくらいの数字を設定します。画像ソースのピックアップはスタンプツールと同様に[Ctrl]キーを押しながらクリックしておこないます。肌がきめ細かく滑らかで、陰影の差の無い部分を選んでピックアップします。ちなみに[Scale]以下の設定は触らなくて大丈夫です。

画像ソースのピックアップは肌のきれいな一箇所だけでOK スタンプツールのときはニキビや吹き出物のすぐ近くのきれいな部分の肌をピックアップしましたが、[Heal]ツールでは最もきれいな場所を一回ピックアップするだけでOKです。ポンポンとクリックすると面白いようにニキビや吹き出物が消えていきます。

Healツールでテカリも修整する

顔のテカリも修正できるHealツール 今度はブラシの半径、[Scale]を少し大きくしてテカリも消してみましょう。違和感を出さないように[不透明度]をすこし下げるといいかもしれません。テカリの部分をやはりポンポンとクリックします。これもまた面白いようにテカリが消えていきます。

GIMP2.4のHealツールでフォトレタッチを施す前と後の拡大比較画像 右図(クリックすると)は修正時の原寸大の画像です。ニキビもテカリも非常にきれいに違和感なく消えています。肌に関しては充分実用的に使えるツールなので、こういった修正を頻繁にされる方は2.4をインストールすることをお勧めします。

Healはまだまだ生まれたて?

 [Heal]ツールは完成されたものではないのか、修復する部分の色(?)によっては色が裏返ったようになります。(私の使い方がまずいのか?)Photoshopの修復ツールと同じものだと思って使うと、…あれ?という結果になります。また処理スピードもかなり遅く、ドラッグして線を描こうとするとかなりパワーを喰われます。今後の進化・改良が期待されます。