パソコンを選ぶときの基準は?

まずパソコンの寿命を考える

言で寿命といっても、一発で修理不能になって使えなくなってしまうような事態はそうは起こりません。キーボードにコーヒーをこぼして特定のキーが打てなくなるとか、ハードディスクがクラッシュするとか色々あります。これらは交換・修理さえすれば元通り使えますし、費用もそれほどかかりません。購入してから年数の経っていないパソコンであれば絶対修理すべきです。ではパソコンの寿命はいつくるのでしょうか。

ソコンのスキルが上がるにつれて、グラフィックソフトをマスターしようとか、3Dゲームをやってみようと考えます。いざソフトをインストールしたとき、パソコンの性能が低いと処理が遅くてストレスを感じるようになります。またOS(中でもWindows)がバージョンアップするにつれて高い性能を要求されるようになります。

合によってはメモリーを増やせばある程度対処できる場合もありますが、満足できるほど処理速度が上がったと実感出来ないこともあります。さらに高性能なグラフィックカードを取り付けたり、ハードディスクの交換や増設が必要なケースもあります。これらの交換や増設はメーカーで対応はしてくれないので、自力で行うか、メカに詳しい人にやってもらうしかありません。パーツ販売店で対応してくれる場合もあるようです。

まり新しいパソコンが欲しいなと思ったときが、その時使っているパソコンの寿命がきたといえるのではないでしょうか。これ以上修理しても修理費用に見合うかなとか、ファイルを開いたり保存したりするのにやけに時間がかかってイヤだなと感じるようになるのは、パソコンを購入してから5年前後だと思います。購入した時点で高性能を謳っていたパソコンだったら7年くらいでしょうか。中古や一番安い型落ちパソコンだったら2〜3年で使い辛くなってきます。

購入するときの目安は?

えば今10万円出せばデスクトップパソコン(Windows)であればそこそこ性能の良いものが手に入れられます。これが自分の使用目的にあっているなと確認できたら、一年間に2万円、一ヶ月1700円程の出費なら充分に元が取れそうですか?それとも高いなと感じますか?納得できればそれが最適な選択だと思います。ノートパソコンではこれにプラス50〜100%上乗せした価格帯でないとデスクトップと同等の性能を得られません。パソコンは小さければ小さいほど高いのです。

目当ての機種が見つかったらチェックするポイントは次の通りです

  1. メモリーは充分か
  2. ハードディスクは充分か
  3. OSや付属ソフトは使用目的に合っているか
  4. 画面は見やすいか
  5. 保証は大丈夫?初期不良時の対応は?

 1.Windows Vistaを使うパソコンの場合最低1GB(ギガバイト)以上を目安に選びましょう。2GBあればもう十分です。その他の場合でも最低でも1GBの半分の512MB(メガバイト)は必要だと考えておいたほうが良いでしょう。DVDやゲームを楽しむならやはり1GBは必須です。デスクトップパソコンでしたらメモリの価格は安いので、同じシリーズのCPUなら動作速度が速いものよりもメモリー容量を増やしたほうが費用対効果は高い筈です。

2.ハードディスクとは例えばメールやデジカメから吸い取った画像ファイルなどを保存しておくための電子機器のことで、電源が切れても記録は消えません。ただしこの部品は消耗品だと考えてください。5年間毎日使っていれば、5年目を無事迎えることなく壊れる確率はかなり高いと思います。下で記している初期不良が多い機器でもあります。ガタっと衝撃を与えたりするだけでも、故障の原因になります。使用頻度や使用環境など条件により様々ですが、2年しないで壊れてしまう場合もありますし、5年たっても元気に動いている場合もあり、いつ壊れるかはわかりません。消耗品ですから、TV録画などしない限り、あまり大容量のハードディスクは必要ないと思います。250GBもあれば十分です。ノートパソコンでは、80GBくらいが今の標準かもしれませんが、デジカメ画像をたくさん保存する人は120GBは欲しいところです。またバックアップ用に外付けのハードディスクを1台買っておくといざというときに安心です。ちなみにハードディスクは熱に弱い部品です、直射日光の当たる場所での使用や、真夏の昼間にエアコンを切った部屋に電源を入れたまま放っておくとその寿命はどんどん短くなります。ハードディスクが壊れたときそれ自体を修理するということはあまり聞いたことがありません。おそらく修理代金がハードディスク単体の価格をはるかに上回ってしまうからです。ユニット丸ごと交換となります。

ハードディスクはパソコンの中でも故障すると最も厄介なシロモノです。ハードディスクに関する記事も参考にしてください。

3.ビギナーが使うOSとして最適なのはMacWindowsですが、最近では小中学校に導入されているパソコンが古くなって、OSのサポート終了*1を機に、性能の低いパソコンでも比較的ストレスなく動作するLinuxをインストールする事例も見られます。

初めてパソコンに触れる小中学生のなかにはこのLinuxで勉強するケースも今後益々増えることでしょう。インターネットを楽しむ程度なら少し性能の低い格安のパソコンや中古品にLinuxをインストールして使うというのも、経済的にも助かりますし、コンピュータウイルスの脅威に晒される頻度はWindowsに比べると格段に低いぶん、余計なことに気を使わなくて済みます。アンチウイルスソフトに捻出する費用も節約できますね。余談ですが、現在のMacはベースはLinuxです。ユーザーインターフェースの部分にMac独自の改良を加えたものといっていいかもしれません。さらにMacWindowsをインストールして、Mac OS-XとWindowsを切り替えて使用することが可能になっています。

それから添付ソフトですが、例えばマイクロソフトのオフィスシリーズが付いている例がありますが、本当に使うのかどうか良く吟味してから決めましょう。勉強のため一度は触れてみたいなど興味があるのでしたらまだしも、全く使わない興味の無いソフトはインストールしないほうが良いですし、価格に含まれているのでお得とは言えません。余談ですが、無料で使えるオープンオフィスというビジネスソフトがあります。私も使っていますが結構便利に使えます。

4.画面(モニタ)は明るくくっきり表示されるか確かめるべきです。何台か並べて展示してあるような量販店に出向いて、どのメーカーが良いのかしっかり確認しましょう。特に明るい部屋で使用する場合は、輝度が充分でないと目の疲れにつながります。また、色の再現性もメーカーによって差異が大きいので、そのへんもしっかりチェックしましょう。

5.よく5年保証とか1年間無料サポートなどとして、販売店が数千円とか本体価格の何パーセントかを支払うかたちで設定している保証制度などがあります。その場ではなにをどう保証してくれるのか、どんなサポートがあるのか、はたしてそれが本当に必要なのかはまったく判断できません。それより初期不良時の対応がどうかを確認できるならしておきましょう。

パソコンの場合この初期不良が意外に多いような気がします。私も2度ほど初期不良に遭遇しました。2度とも直に販売店に連絡して代替品と交換してもらいました。交換なのか無償修理なのか、いつまでなら交換してくれるのかなどしつこいくらい聞いておいたほうが良いでしょう。通販で購入するならメーカーのダイレクトショップなら比較的安心かもしれません。初期不良は、電源が全然入らないとか、異音がするとか、何の前触れもなく電源が切れるなど使い始めた当日から数日中に症状として現れます。販売店もこれくらいなら即交換してくれると思います。

その後一ヶ月間くらい使って何もなければ初期不良はなかったということでしょう。この使用開始数日後から一ヶ月の間がどうもグレーゾーンなので、購入時にはその部分を詳しく説明してもらうと良いでしょう。それ以降の故障や破損に関する保証はお好みで設定するのでよいと思います。もし初期不良で交換してもらえない場合で無償修理になった場合、へたをすると数週間とか一ヶ月以上待たされるケースもあり、頭にきちゃいますので充分気をつけましょう。在庫整理品とか展示品などは無償修理にまわされるのは必至です。まぁその分安いわけですから…。

*1:Windows98などマイクロソフトのサポートが終了したOSは、セキュリティーアップデートが行われず、そのまま使用するとシステムの脆弱性を突いたコンピュータウイルスの蔓延や、個人情報の流出につながる恐れが極めて高くなる